ファーストリテイリング傘下の「ジーユー(GU)」2019年春夏は、気軽に、簡単に、心地よくおしゃれを楽しむという意味を込めた“イージー”がキーワード。ここ数年、トレンド対応を強め、幅広いテイストの商品をそろえるようになっていたが、それによって2018年8月期下期(3~8月)は「品番数の大幅な増加により、売れ筋商品に欠品が発生」(決算資料より)し、通期で営業利益13.1%減という結果を招いていた。19年春夏はトレンド対応商品の型数をやや絞り、コーディネートによってカジュアルにもきれいめにも着こなせる、普遍的なアイテムを増やしている。
春物需要の最盛期である2月末~3月にウィメンズで打ち出すのは、テラコッタやマスタードなど、日に焼けたようなきれいな色のスタイリング。昨年好評だったというリネン混素材は、チュニックドレスやショーツなどバリエーション豊富に企画した。アイテムとして推すのはロング丈のTシャツやカットソー。ワイドシルエットのパンツや、今秋冬もヒット中のレギンスと合わせてリラックスしたスタイリングを提案する。ティアードディテールのブラウスとロングスカートのセットアップは、昨年SNSで人気だったカットソーとティアードスカートのドッキングドレスの進化版ともいえるアイテムだ。
デニムのカテゴリーでは、セミフレアシルエットやサロペットを新たに企画した。“神デニム”として話題を集めたハイウエストのストレートジーンズは今秋も引き続き売れているという。ルームウエアは好調なサテンパジャマに19年春夏も注力する。18年秋冬は大柄のハートプリントなどの商品が多く、大人客を取りこぼしたことから、小さくさりげないプリント柄を中心にした。
メンズで2月末~3月に推すのは、スプリングコートやテーラードジャケットを主役にしたスマートカジュアル。盛夏物の注目は、丸首のベーシックなTシャツをリニューアルすること。洗いこむと風合いが出るコットン100%で、価格は790円。洗濯しても首元のリブがヨレないようにした仕様がポイント。